Peach 2.1.x (マニング等流)   ≪土木≫水理


0. はじめに

 土木設計支援ソフト(フルーツシリーズ)の一つ、 'Peach(マニング等流)'を Ver.2.1 に改訂しました。このソフトは、開水路において現在最も広く利用されているマニングの等流計算を、様々な条件下に於いても簡単に求めたいとの思いから着手しました。

Ver. 2.1 の主な改良点は、
1.勾配の入力単位、及び出力単位にパーミル【 ‰ 】を追加
2.印刷の丸め処理を廃止
3.その他、微修正多数

Ver.2.0 の主な改良点は、
1.印刷機能を追加
2.多角形断面に於いて、入力データの保存・読込機能を追加
3.ユーザーズマニュアルをHelpメニューから直接起動


1. できること

1.1 目的別
①等流流量の計算
②等流水深の計算
③等流勾配の計算

1.2 実行可能な断面形状
①直線からなる任意の断面
②円形断面

1.3 細部設定
流量計算区分(断面を分割)の設定
①多角形断面: 全ての屈曲点から必要なだけ設定可
②複断面: 3分割または一括計算


2. 開発環境は以下の通り

Microsoft Windows Xp SP2
Microsoft Visual Basic 6 SP5
Microsoft Office 2000 SP3
Microsoft Internet Explorer 6.0 SP2


3. アプリケーション概観

多くのアプリケーションがそうであるように、親フォームの中に子フォームを4枚入れました。

そして、実行する子フォームの選択表示(1~4枚)や等流勾配を求めるときの表示スタイル(%、‰、/、生の小数値)など共通項目は親フォームのメニューから設定します。なお、入力勾配については、含まれる記号を内部で自動解釈します。

また、各子フォームの描画図は縦横比を正確に取っていますので、入力ミスを防ぐのに有効です。特に座標入力においては、効果大かと思います。



多角形断面フォームを使えば、下のようにいろいろな形で遊べますぅ・・・(^^ゞ



左はボックスカルバートに見えますかね?
右はフラスコ?・・遊び過ぎ(^^;) 円に内接する多角形になりますので、円より僅かに少ない流量です。


4. 印刷 (Ver. 2.0 以降)

当アプリケーションの印刷機能は、Excel2000 の印刷コントロールを利用しています。したがって、Excel2000(他のVersionでは動作未確認)がインストールされてないと印刷出来ません。

印刷対象
①Excel ワークシート
②pdf ファイル(Acrobatがインストールされていること)
③プリンタ:対応する用紙サイズは原則として [A4] です。



 Peach 2.1.x (マニング等流)






5. あとがき

長い構想期間の末に、当アプリケーション(初版 Ver. 1.0)を書き始めたのは1997年夏。完成は99年1月と記録が残っています。当時の使用マシンはNECのPC9821V7。CPUは定格75MHz(ジャンパキャップを被せて90MHzで使ってましたが)、HDD:850MBにWindows95が入っていました。そして、開発環境VBはVersion 5 だったように記憶してます。
 早いもので、かれこれ10年が過ぎました。前半の5年間はバージョンアップに積極的でしたが、2002年に印刷機能を追加すると長い充電期間に突入し、後半の5年が経過しました。そして、2007年夏頃からまたポツポツと・・・。
 それにしても、最初の版のデザインが全く変わらないことに今更ながら驚いています。忘れかけたVBと悪戦苦闘の2週間。マイナーバージョンを1繰り上げて、ホッと一息です。

2008/01 KSbrand